2023年度 父母懇談会(1)

 10月21日(土)対面とオンラインのハイブリッドで2023年度父母懇談会が開催されました。
 山路学長をはじめ、就職に関する講演や就職内定者の経験談、父母の会支援活動報告の様子をレポートします。


[代表幹事挨拶]
父母懇談会は大学への理解を深める貴重な場
獨協大学父母の会代表幹事 田口裕美子

 本日は父母懇談会にご出席いただき、誠にありがとうございます。獨協大学父母の会は、「大学の教育方針に則り、父母が連携を図り学生の学習活動を支援すると共に、大学の教育研究活動の充実及び発展に寄与する事」を目的として2008年10月に発足し、今年で15周年を迎えました。

 本会では、進路就職活動や奨学金事業の支援、大学の教育研究活動への助成、機関紙の発行に加え、チャレンジ精神旺盛な学生の活動を資金面で助成する「学生チャレンジ支援プログラム」や、「芸術芸能鑑賞企画」、「文化施設利用制度への加入」など様々な事業を行っております。今年は大学のSDGs推進活動を支援することを目的に給水器を寄贈するとともに、オリジナルウォーターボトル2000本を学生に無料で配布するなど、時宜に応じた取り組みを実現しています。来年は大学の創立60周年を記念して特別な企画を検討していますので、ご期待ください。

 さて、本会の事業の中でも、特に重視しているイベントが、本日の父母懇談会です。ご父母・保証人の皆様に大学や学生の日頃の様子等を広く知っていただく貴重な機会として取り組んでおり、参加いただいた皆様からは「貴重な情報を知りえる良い機会だった」と、毎回好評をいただいています。また、他の学生の父母や先生方と直接交流できる貴重な場でもあります。獨協大学の様子を間近に感じていただくとともに「獨協ファミリー」と云われる、アットホームな雰囲気も感じていただければ幸いです。

 最後になりますが、本日は獨協大学学長・父母の会名誉会長の山路朝彦学長、副代表幹事を務めていただいております渡部重美外国語学部長をはじめとする教職員の皆様、山本英雄副会長をはじめとした同窓会関係者の皆様、ほか多くの関係者の皆様にご参加、ご協力いただいております。改めて御礼申し上げ、私からの挨拶とさせていただきます。


[名誉会長挨拶]
大学内の活動のみならず 地域活性化にも貢献
山路 朝彦 獨協大学学長/父母の会名誉会長

 本学の近年の取組みについて、2点ご紹介いたします。1点目はSDGs推進活動です。

 父母の会からのご寄贈を含む給水器の設置やマイボトルの普及活動、各国の留学生と共に日本と世界の地球温暖化対策を考える交流会、防災用に備蓄している非常食を利用した食堂のフードロス削減メニューをはじめ、学生が身近なところからもSDGsを意識できるよう、多くの取り組みを行っています。学外においてゼミの活動などで自らSDGs の問題解決に取り組んでいる学生たちもいます。大学が協定を結んだ福島県などでは、地域の復興事業にも多数の学生が参加しています。

 SDGs教育は、全世界的な問題解決を担う人材の育成という点で、初代学長天野貞祐先生による大学創立以来の教育理念に合致していると言えます。建学当初より、本学の使命には、現代でいう「SDGs人材」を育てる思いが込められていたのです。

 2 点目として、「獨協大学コミュニティスクエア」をご紹介します。「学術研究・教育活動と地域との開放的な交流の場」をコンセプトに、自由度の高い第2のキャンパスとしてオープンした施設です。既に地域の方を招いての学生の課外活動発表や、外国語学部主催の全国高校生ドイツ語スピーチコンテストなど、多数のイベントに利用されています。

 隣接エリアには、草加市の複合施設「草加市立松原児童青少年交流センター(愛称ミラトン)」と、東武鉄道株式会社が手掛けた商業施設「トーブイコート」が完成しました。本学は獨協大学前駅の西側エリアのより良いまちづくりにおいて、地域との連携協定を結んでいます。大学内の充実のみならず、知の拠点として、地域活性化の推進にも努めているところです。

 獨協大学は来年2024年に創立60周年を迎えます。この10月より“つなぐ” を活動コンセプトに周年事業がスタートしました。現在、様々な企画・イベントや新たなブランディング展開も検討しておりますので、ご期待ください。

 本学はこれからも学生の皆様、御父母・保証人の皆様の声に耳を傾けながら、建学の理念「大学は学問を通じての人間形成の場である」のもと、更なる発展を目指します。引続き、ご理解とご支援をいただきたくお願い申し上げます。

1
|
|
|

2023年度 父母懇談会(2)- 就職に関する講演 –

 続いて、岡田圭子 キャリアセンター所長/経済学部教授によるキャリアセンター講演、採用コンサルタント/採用アナリストの谷出 正直氏による講演「コロナ禍を経て、大きく変わる就職活動 ~保護者と大学生が知っておくべき就職活動の最新情報~」、学生の就職活動体験談の講演が行われました。
[キャリアセンター講演]

キャリアセンターの積極的利用を

岡田圭子 キャリアセンター所長/経済学部教授

 キャリアセンターの支援内容は、主に『進路相談』『資料提供』『ガイダンス・講座実施』の3つです。進路相談は全学年を対象に、対面・電話・WEB で実施し、2022年度は7,900件の相談件数で前年度比27%増の利用がありました。資料提供はキャリアセンターやポータルサイト上で求人やインターンシップ情報などの就職関連情報の他、OB・OG紹介や就職活動体験記の公開などを行っています。ガイダンス・講座は、コロナ禍の間はオンラインで実施しましたが、昨年度から対面とオンラインを併用し、2022年度は74講座・279コマ、33,876名が参加視聴しました。今年度も業界研究やOB・OGを招いてのイベント、学内の企業説明会など開催しております。コロナ禍を経て、就職活動はより早期化、長期化しています。そのためにも様々な講座やガイダンスをタイムリーに実施していますので、ぜひお子様にもお伝えください。

 2022年度の本学の就職率は94.1%でした。コロナ禍の間も90%を上回っています。また、本学が大切にしている就職先満足度は93%でこちらもコロナ禍の間も90%を上回る水準でした。学生の皆さん一人一人に寄り添いながら進路選択の支援をしておりますので、ぜひキャリアセンターを積極的に活用するようお勧めください。

[講演]

コロナ禍を経て、大きく変わる就職活動
~保護者と大学生が知っておくべき就職活動の最新情報~

採用コンサルタント/採用アナリスト 谷出 正直氏

01:コロナ禍、その後の就職活動の特徴

 コロナで落ち込んだ有効求人倍率は1.71 倍まで回復し、現在の就活シーンは売り手市場と言われています。しかしながら、就活ルールが守られないことによる形骸化、早期化とそれに伴う長期化、オンラインとのハイブリッド化、業界や企業規模による人気や情報・行動格差による二極化などの理由により、就職活動は複雑さを増しています。25年卒以降の就職活動は、これらの特徴が更に顕著に現れるだろうと予想されます。

 長期戦になることを見越して今から準備・行動すること、まずは『知ること』から始め、周囲の力を借り、自分の『就活チーム』を作って臨むことが大事です。

02:就職活動へのアドバイス

 就職活動では、『自分』『社会や企業、仕事』『就職活動のルールや仕組み』の3 点を理解する中で行います。『自分』は、自己理解。自分の強みや弱み、価値観、将来像を認識することです。

 就職先として『企業』を知り、選択肢を持つこと。『仕事』を理解することも大事です。テレビを観るのが好きだからテレビ局を志望する学生は多いですが、テレビを観ることが仕事ではないですよね。仕事を理解していないと、選考を受けても面接は通りません。

 仕事の本質は、価値を提供して、対価を頂くことです。より良い労働環境を求めることや自分がしたいことをすることはもちろん大事ですが、価値を作ること、相手の役に立つことが求められます。頂いた対価で給与や福利厚生、労働環境が作られることは、忘れないようにしてください。

 説明会や面接など『就職活動のルールや仕組み』を通じて、学生と企業がすり合わせをします。特に面接などの選考は、事前準備が大事です。今から『自分』『社会や企業、仕事』を理解することから取り組んでみましょう。

03:まとめ

 保証人の皆様にはぜひ社会人の先輩として、働く意義や仕事のやりがい、学生と社会人の違いなどアドバイスしていただければと思います。また、社会や企業は、変化しています。そして、人の幸せや価値観も変化しています。これからの時代も変化していく中で、決めるのは本人です。就職活動は、社会人として必要な事を学ぶ機会であり、「やり方」だけでなく、「考え方」も伝えていただければと思います。

内定取得学生による就職活動体験談

親からの応援が励みになる 外国語学部 交流文化学科 4年

 小さな頃から客室乗務員として働くことに憧れがありました。中でもより多くのお客様にお会いでき自身の成長に繋がると考え、大手航空会社を中心に就職活動を行い、複数の内定をいただきました。学生生活では学業と接客アルバイトに力を入れ、特に英検(実用英語技能検定)準1級とTOEIC900点取得は、面接の際点数以上に取得までの過程を評価していただけたと感じています。

 これから就職活動に臨むお子様を持つ方へは「応援はかなり励みになる」ということを伝えたいです。お子様が望む放任・干渉の度合いは様々なので、お子様の性格や過ごし方に合わせて応援していただけると、学生も安心して就職活動に臨むことができると思います。

一番身近な社会人は親 経済学部 経営学科 4年

 4年間経営学を学び、来年からは情報・通信業で働く予定です。私は充実した学生生活の延長線上に就職活動があると考え、学生生活では獨協大学唯一のマーケティングゼミである有吉ゼミでの活動に力を入れました。

 就職活動では、家族が自身の仕事・人生観を話してくれたこと、また適切な距離感を保って私に接してくれたことが嬉しかったです。社会人と関わる機会が少ない学生にとって、たとえ自分と異なる考え方であっても、一番身近な社会人であるお父様お母様のお話を聞くことは貴重な経験になります。またご自身の価値観がお子様と異なったときには否定せず、そういう意見もあるよねと受け止めてくれると大変嬉しいです。

|
2
|
|